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突発小説風文章(未完)
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ある月の綺麗な夜だった・・・
一人の少女が窓に座り月を眺めていた。
彼女の名は、月乃と言う名の女の子、
黒い髪が月明かりに照らされ、綺麗に輝いている。
肌は、色白で目はクリッとしている。
大和撫子の様な物腰だ。
彼女はひたすら、
夜空を月を眺めるだけで何をするでもなく・・・
ずっと眺めていた。

トントン・・・部屋の戸がノックされた。
彼女は少し、戸に目を向けたが・・・
直ぐに窓の外の月を眺め尚した。
「入るぞ。」
---低い声・・・お兄ちゃんか・・・---
部屋に、月乃の兄(織葉)が入ってきた。
「明日・・・学校行くのか?」
---心配そうな声・・・心配してる。---
私は何も言えなくて、ずっと窓の外を眺め続けた。
「・・・明日は、試合なんだ・・・
気が変わったら見に来いよ。」
おにいちゃんは、テニス部に所属している。
「気が・・・むいたら。」静かに言った・・・。
---私だって、見たい・・・
元テニス部だっただもん!---
見たい・・・
でも、もう私の左足は普通には動かない・・・
テニスしたくても、出来ない・・・
見たら辛くなるんだもん。
家族や友人は、心配してくれる・・・
でも、そんなのいらない、
心配なんてしてほしくない、
同情にしか聞こえない。
だから、私は左足が不自由になってから
学校には行かなくなった。
お兄ちゃんは、心配して気遣って色々してくれる・・・優しいお兄ちゃん。
でも・・・私、そんなお兄ちゃん見たくないの、
格好いいお兄ちゃんでいて欲しいの・・・
テニスが強くて、格好いいお兄ちゃんで・・・
私のせいで、お兄ちゃんがテニスに力を
注ぎ込めていない・・・
---私ノセイデ?---
その日、月乃は泣きながら眠りについた。

次の日の朝・・・
月乃は、不自由な左足を引きづって部屋からでた。
階段前で、月乃は座り込んでしまった。
(怖い・・・)
「月乃、どうかしたか?」
月乃が座り込んで心配になった織葉が、
後ろから声をかけてきた。
「おにいちゃん・・・」
月乃は、怖いとは言えなかった・・・
織葉がまた心配すると思って・・・
織葉は何かを察したように、
月乃の身体を抱きかかえて階段を下りていった。
「えっ???」
月乃は、自分に何が起こっているのかわからず・・・混乱していた。
「どーぞ、お姫様v」
ウインクと共に普段言わない言葉を口にした。
「ふっ・・・」
そんな兄を見て月乃は、
おかしくなり笑ってしまった。
「何だ、こんなに格好いい兄に向かって
その態度は・・・」
そうは言っているが・・・態度は凄く優しくて、
月乃の頭に大きな手を乗せてポンポンと軽く叩いた。
「よかった、月乃が元気になったみたいで・・・」
やはり、心配させていたようだ・・・私は泣きそうになった・・・。
優しい兄で良かった・・・。
朝ご飯を食べ終え・・・兄は、学校へ行った・・・。
テニス部のミーティングがあるらしい。

今日は、他の学校との練習試合がある
私は、見に行こうか悩んでいた。
---見たいけど・・・
左足を怪我してしまって思うように
動けなくなった自分を責めてしまいそうで・・・
怖い---


自分の足が動かなくなったのは、
月乃のせいではない。

〜回想〜ある日の事だった・・・
同じクラブに所属する同学年の
レギュラー落ちした子が
自分より実力も人望も強かった月乃に嫉妬して、
月乃の背中を押して階段から、
突き落としたのだ・・・。
それは一瞬の出来事だった・・・
階段からの転落事故・・・
それで、その事件は、幕を閉じてしまった。

何故、こんなにも早く幕を閉じたかと言うと
月乃が、自分で足をすべらせたと言ったのだ。
自分が悪いと・・・一言。

本当は何も悪くないのに、
すべてを受け入れるかのように
自分の中にしまい込んだ・・・。
突き落としてきた子を恨んでいないと言えば
嘘になる・・・
本当は、憎い・・・テニス部の子は知らない・・・左足がテニスではもう使えないことを・・・
引きずってでしか動かない月乃の左足。
リハビリで、軽く走れるくらいまで回復した・・・けど、元通りには動いてくれなかった。
月乃は、その転落事故以来テニス部に復帰することはなかった・・・。

「つ・・・・・の・・・・・つき・・・月乃。」
月乃は、自分が呼ばれているに気づかないくらい考え込んでいた。
「はっ・・・はい!」焦って変な声が出てしまった・・・。
「もう、織葉の試合見に行くの?」母は、私に気遣ってくれていた。
「えっ・・・・」
「自分で、決めなさい。」
「あっ・・・私は・・・」言葉が続かない・・・見たいけど見たくない・・・
---矛盾してる。---
自分が壊れてしまいそうな位色々悩んで・・・
心の中に、暗い影が夥しいほど広がっている。
自分の中に、もう一人の自分が居そうな感じ・・・
---憎悪を持った自分---が居そうな暗い感じ・・・。

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